1969年、福井県大野市生まれ。吹奏楽とハードロックの経験の後、東京学芸大学で音楽を学ぶ。大学入学後はフリージャズや集団即興、お笑いバンド活動なども行った。2001年度武満徹作曲賞選外佳作(審査員=オリバー・ナッセン)、平成14年度文化庁舞台芸術創作奨励賞、2003年日本現代音楽協会新人賞、などに入選。現在は、様々な団体や個人からの委嘱や共同企画による作曲、優れた演奏家の協力のもとでの先鋭的な演奏会の企画、通常とは異なる方法で使用する電気機器による即興演奏、の3つの柱で活動を展開する。2001年より、武生国際音楽祭にボランティアスタッフとして参加。2013年からは「武生国際音楽祭・新しい地平」の運営アシスタントを務める。
作曲においては、厳密に管理された時間構造の中で、圧迫されるような沈黙の中に奏者の微細な身体性が滲み出すような空間を作ることを目指す。演奏会企画においては、演奏家との周密な打ち合せのもと、先鋭かつ豊かな音楽の様相を感じ取れるような音楽会を開催する。また電気機器即興は、池田拓実や多井智紀と「電力音楽」を名乗り、その他様々な演者とも交流し、瞬間の音響の移ろいを聴き出すことに集中する。
ここ数年は主に室内楽曲を中心として年間20曲程度を作曲、初演。東京近辺で活動する現代音楽に関心を寄せる演奏家の殆どがその作品を初演、再演している。2019年にはピアノとエレクトロニクスのための作品がドイツにて初演され、またホルントリオのための35分を超す作品が東京で初演された。2021年6月に東京オペラシティ・近江楽堂にて個展を開催予定。若手演奏家を紹介し、その創造性を存分に発揮してもらう場として、神楽坂のギャラリー「eitoeiko」の全面的協力の下、「Looking Ahead」シリーズを主宰、好評を得ている。また多くの、先鋭的な若手作曲家、演奏家たちによる企画に招聘されている。